クレーンに吊られて、起き上がる白い機体。

4月、海上保安庁の小型飛行機が不時着した大分県宇佐市の畑で、機体の撤去作業が始まりました。

(吉田健一記者)「不時着の衝撃でしょうか、前方のプロペラが原型をとどめていません」

この事故は4月18日、訓練飛行していた海上保安学校の小型機が宇佐市松崎の麦畑に不時着したもので、搭乗していた2人が軽いけがをしました。

機体の損傷が大きいことから国土交通省は「航空事故」と認定し原因を調べています。

(吉田健一記者)「先ほどクレーン車が到着して、機体の解体作業が始まりました」

事故からおよそ1か月となる15日、海上保安庁や、作業を依頼された日本航空の整備担当者が中心となって、転覆した機体をクレーンで上下反転させました。

15日は機体を主翼と胴体に分解して、作業を終えました。16日は分解した機体を人の手やクレーンを使ってトレーラーなどに乗せ、海上保安庁の北九州航空基地に運ぶ予定だということです。

海上保安庁は撤去までおよそ1か月かかった理由として、「特殊車両で運搬するため、道路使用の申請に時間がかかった」としています。