20年ぶりに新たなリーダーが誕生する注目の大分県知事選挙。支持拡大へ、県内各地をくまなく回り、奮闘する2人の選挙戦に密着しました。

県知事選挙に立候補しているのは、前参議院議員で無所属・新人の安達澄さん(53)と、前の大分市長で無所属・新人の佐藤樹一郎さん(65)の2人です。

(安達候補)「大切にしていきたいのは『ひとづくり』。ひとこそ資源のない日本では財産、宝、すべて」

県政に新しい風を吹かせようと意気込む安達澄さん。政党に推薦を求めない「県民党」を打ち出し、後援会のほか、自身と関係の深い詩吟の会などを中心に支援の輪を広げています。

安達さんの選挙戦はまさに「草の根」そのもの。手を振る住民を見つけては選挙カーから降りてとにかく走る。県民一人ひとりとの会話を大事にしながら支持を訴えています。4年前の参院選では野党統一候補として戦った安達さん。あえて今回は組織に頼らず、地道な遊説と都市部での街頭演説を重ね、この選挙戦を戦い抜く覚悟です。

(安達澄候補)「極力車から降りて走って握手をして会話をすることを心掛けている。ウルトラCはないと思うので、いろいろ地域をまわって私の思いを伝えていくことを地道に加速してやっていきたい」

(佐藤樹一郎候補)「広瀬知事が一生懸命取り組んだ県政を継続し、さらに大きく発展させていく役割を私に担わせて欲しい」

一方、広瀬県政の継承・発展を訴える佐藤樹一郎さん。幅広く支援を求める「県民党」を掲げ、自民党や公明党県本部それに150を超える団体からの推薦を取り付けました。佐藤さんは選挙カーを走らせながら各地でミニ集会を重ねる選挙戦を展開。2期8年にわたる大分市長としての実績と国や県とのパイプといった行政手腕をアピールしています。

大分市以外の地域にいかに浸透できるかがカギと話す佐藤さん。県内18市町村に立ち上げた後援会支部を拠点に、企業や団体を中心とした“組織戦”で支持拡大を狙います。

(佐藤樹一郎候補27秒)「初めて県ワイドの選挙で大分県広いなというのが第一印象。たくさんの人に会って話を聞けるのは私にとってためになる。課題や地域の声を聞きながら選んでもらえるよう取り組んでいきたい」

将来の大分を担うのは「新しい風」か、「継承・発展」か。県知事選挙は4月9日に投開票が行われます。