4月9日に行われる大分県知事選。20年ぶりに新しい大分のリーダーが変わる重要な選挙に向けて出馬を表明している2陣営は準備を加速させています。

15日午後7時からOBSで放送した県知事選挙の立候補予定者を招いた討論会。前参議院議員の安達澄さんと前大分市長の佐藤樹一郎さんが出演し、県政で重視する政策や日頃から大切にしている思いを話しました。

(安達澄さん)「現場が一番物事を知っていますから声やアイデアがあがってくる組織や風土を作るトップダウンではなくボトムアップでやるリーダーを目指していきたい」

(佐藤樹一郎さん)「県のリーダーは広域行政のリーダーですから今以上に18市長村の意見をしっかりきいて問題を設定してそれをやるためになにをすべきか議論してそれを形にしていく」

広瀬知事が引退を発表してから、先んじて県知事選に名乗りを上げた安達さん。3月10日に参議院議員を辞職し、選挙戦に向けた準備を進めています。安達さんはどの政党にも推薦を求めない、草の根の取り組みにこだわっています。連合大分は自主投票を決めていますが、労働組合の一部で勝手連の輪が広がっていて、水面下で与野党の関係者が支援する動きもあります。

広瀬県政の継承路線を打ち出して出馬を表明した佐藤さん。本格的な選挙戦に向けて3月2日に2期8年務めた大分市長を辞職しました。広瀬知事から「県民の期待に応えてやれるのはあなただと思います。がんばってください」とエールを送られているほか、自民党や公明党県本部の推薦を獲得。経済界をはじめ100を超える団体からも推薦を取りつけていて、18市町村に後援会を作る組織戦の体制作りを進めています。

新たな知事を目指す2人が今、県民に最も訴えたいこととは。

(安達澄さん)「みなさんの努力の集積が大分県を作っていくと思っています。ボトムアップで大分県を作るそのためにも根幹をなすのは人づくり。ただ人づくりは難しい時間もかかります。だから早くやらなければならないし、県政の根幹に人づくりを据えて予算も人も時間もしっかりかけていきたい」

(佐藤樹一郎さん)「みんなが住み続けたい、外の方が訪れてみたい、移住したいという魅力ある街を国のみなさんの手助けも必要ですし、18市町村が一緒になって取り組むことも必要。県が間に入って関係するみんなが協力しながら県民の意見を聞きながら取り組んでいきたい」

一騎打ちの公算が大きくなっている県知事選。両陣営の準備が加速し、4月9日の投票日に向けた事実上の選挙戦が熱を帯びています。