未だに解けない事件の謎

山名さんが今も理解できないのは、なぜ被告がそこまで残虐な殺害方法を選んだのかという点だ。

山名賢司さん(この記事の写真をみる)

「いわゆる“こそ泥”が、あんな残虐な殺し方をして逃げるということが、今でも信じられない。社会生活を送っている中での人間の感覚とはかけ離れていて、経済的な損得を考えても、ありえないと思っていました」

被告は家に侵入し、発見されると包丁などで2人を殺害。その後、現金を奪ったとされている。山名さんは、わずかな金額のために2人を殺害する必要があったのかと首をかしげる。

「“こそ泥”をして、見つかったら殺す。逃げれば良かったのになんで殺す方に行ったのか…たかだか数万円で」

山名賢司さん(この記事の写真をみる)

さらに不可解なのは、殺害後の被告の行動だという。

「残虐な殺し方をして犯行後、掃除機で痕跡を消し、帰宅してからは家族と普通に会話して…まったく意味がわかりません」