■まじめな選手が多い…「時間を稼ぐプレー」も必要

――試合に入る中で意識していることは?
僕自身も先発から出たいっていう気持ちはもちろんありますが、チームが勝つことが一番。チームとしての役割、試合の流れ、様々な場面で途中から出場しても自分の良さを出すことができる。

例えば勝っていれば時間を稼ぐとか…。相手が嫌がるようなこともする必要があると思うし、負けている状況ならゴールを目指す。特に『時間を稼ぐ』プレーについて、大分の選手は真面目な選手が多いので、あまりそういうことをやる選手がいない。ファウルされて、ずっと寝転んで時間を稼ぐようなプレーだったり…。一見批判されるというか、『何そんなことやってんだよ』『こけてないでサッカーしろよ』みたいな意見もいっぱいあるけど、だけどやっぱり勝つために必要だったらやるべきで、それもサッカーの一部。チーム全体でもっとできるようになってくれば、より勝ちにこだわった、いいチームなっていくと思う。


――久しぶりの大分を過ごした感想は?
大分の土地柄、空気感など…。サッカーを離れたときに感じる大分の良さっていうのがすごくいいなと思った。J2に落ちて自分がチームを離れたけど、温かく迎え入れてくれて、サポーターに対して、もう感謝の気持ちでいっぱいで、プレーでしっかり恩返ししたいという気持ちになりましたね。


■最後もう一歩足を出したいとき…サポーターの力が必要

――プレーオフでは3試合を勝ち抜いてJ1昇格が決まりますが、大事な点は?
本当にチーム全員の気持ちかなと思うんですよね。メンバーはどうしても18人ですし、先発で出られるのは11人。だからどうしても外れる選手が出てくる。チームのためにと簡単に言えるんですけど、選手が割り切ってそういう思いを少しでも持てるようなチームにしっかり作っていくことができればJ1という舞台に行くチャンスが出てくる。自分もトリニータに戻ることができたので、この機会をすごく大事にしたいと思いますし、少しでも長くこのユニフォームを着てベストを尽くしたい。

選手もスタッフもコーチ陣も本当にJ1の舞台に戻ることができるよう、何とかみんなで一つにまとまってやろうとしているので、そういう姿を見て少しでも後押しをしてほしい。
トリニータのサポーターは僕たちが普段以上の力を出してもらえる存在でもあるので、もし本当にきついときに、最後もう一歩足を出したいときに、サポーターの力が必要になってくると思うので、応援してもらえたらうれしいです。


数々の舞台を経験してきた男だからこそ語る熱い思い。J1復帰に向けチームが何をすべきなのか…。勝利に徹底的にこだわる金崎がピッチの内外で輝きを放ってくれるはずだ。