今年も熱いレースが繰り広げられた大分国際車いすマラソン。パリパラリンピック銀メダリストで中国の金華がアジア新記録で初優勝を飾りました。

今年の大会には、フルマラソンとハーフマラソンに国内外から190人が出場。最も障害の軽いクラスのフルマラソンでは、パリパラリンピックのメダリストによる白熱した戦いが繰り広げられました。

大分国際車いすマラソン(11月17日)

世界記録ペースで進んだレースは10キロ過ぎからパリ銀メダルの金華(25)と銅メダルの鈴木朋樹(30)のマッチレースになりました。

勝負が動いたのは、終盤の34キロ付近でした。金華は最後まで安定したペースを刻み、1時間18分31秒のアジア新記録でフィニッシュ。この大会で、中国勢として初めての優勝を飾りました。

健闘をたたえ合う金華選手(右)と鈴木朋樹選手

(金華)「良い結果を残すことができました。沿道の応援が多くて元気が出ました。ありがとうございます」

鈴木は惜しくも優勝にあと一歩届きませんでしたが、日本人トップの2位でフィニッシュしました。県勢ではベテランの河室隆一(51)が8位に入る健闘をみせました。

河室隆一選手

(河室隆一選手)「例年以上に声援もすごくありましたし、名前を呼んでいただいたり、きついなといった時に、そこからまたいくぞという感じになりますので、すごくありがたかったです」

一方、女子のフルマラソンはパリパラリンピックで金メダルを獲得したスイスのカテリーヌ・デブルナー(29)がスタートから独走。2位に大差をつけ2連覇を達成しました。

カテリーヌ・デブルナー選手

また、今大会最年少でハーフマラソンに出場した由布市の梶取春斗選手(14)は76位で見事に完走を果たしました。

(梶取春斗選手)「きつかったです。頑張れとか応援があって嬉しかったです。今後はもっと速く走りたいです」

梶取春斗選手

出場したランナーがそれぞれの目標に挑戦した大分国際車いすマラソン。フィニッシュ地点にはお互いの健闘を称える温かい輪が広がりました。