『声かけ』で 300万円の被害を防止

ニセ電話詐欺の被害が増える一方、長崎県内では第三者による声かけが “被害防止”につながったケースも増えています。
長崎県警によりますとことし、9月末までに被害が防がれ、未遂に終わったニセ電話詐欺事件は166件、金額にして約5千万円にのぼっています。

長崎市に住む、井村操さんは ことし7月銀行のATMコーナーで、高齢の男性に声をかけ、被害を寸前で防ぎました。

詐欺を防いだ井村操さん:
「(銀行で)ATMの機械をし終えて帰ろうとしていたら、入り口から現金を素手で、何十枚、何百枚もの一万円札を持ったおじいさんが、携帯で電話をしながら入ってきていたんです。
見るからに怪しいなって思って…。
話が聞こえてきて、相手方から振り込みの仕方を指示されている感じがあり、すごく心配になって声をかけようかなと思いました。」

男性が振り込もうとしていたのは現金300万円。
しかし井村さんは、明らかに怪しいと思いつつも、いざ声をかける際にはためらいもあったといいます。
詐欺を防いだ 井村操さん:
「どこまで踏み込んでいいのか(迷いました)
“大丈夫かな”とか ”どこに振り込んでいるんだろう”って思っても、どういう風に言ったら怒らせないで、どういう風に言ったら失礼にならない言葉になるかなって思いながら声を掛けました」