「不規則発言しないで」市からの忠告
今回、「被爆体験者団体」を代表して発言することになった岩永千代子さん(88)は、2007年以来続く裁判の原告団長も務めています。
総理との初面会を翌日に控えた8月8日、長崎市は岩永さんに対し、発言の際に市職員が持つことになっていた「絵」について「提示できない」と伝えてきました。平野さんは市に呼び出され「不規則発言をしないよう」忠告を受けたといいます。
第二次全国被爆体験者協議会・会長 岩永千代子さん:
「絵の提示は打ち合わせで決まっていたこと。予定通りいきます」
全国被爆体験者協議会・相談役 平野伸人さん:
「ゼロ回答だったら言いますよ」

覚悟を決めて臨んだ、総理との初面会でした。
岸田総理大臣:
「政府として早急に課題を《合理的に解決》できるよう、厚生労働大臣において長崎県・長崎市を含め《具体的な対応策》を調整するよう指示をいたします。厚生労働大臣ぜひこの課題について真剣に具体的に取り組んでもらいたいと思います」

岸田総理からは「被爆体験者を被爆者と認める」という言葉はありませんでした。
長崎市の職員に遮られながら声を上げ続ける平野さんに岸田総理は近づき「皆さん高齢化されている、時間がない、ぜひ急ごうということを先程申し上げましたのでしっかり対応いたします」と伝え、さらに「一生懸命やりますので」と握手を求めました。

平野さんは「岩永さんも山内さんも池山さんも(被爆体験者団体の代表者)、みんな年なんですよ、被爆者と同じように…よろしくお願いします…」そう言いながら岸田総理に頭を下げました。この日から5日後の総裁選不出馬表明ー。








