去年4月に着用が努力義務化された自転車のヘルメットについて、着用率の低さが課題となる中、宮崎県内4つの高校がヘルメット着用の「推進リーダー校」に指定されました。

「自転車ヘルメット着用推進リーダー校」に指定されたのは、宮崎北高校、宮崎工業高校、高鍋高校、それに日向高校の4校です。

31日は、県教育委員会の黒木淳一郎教育長から各校の校長に指定証が手渡されたあと生徒の代表が決意表明しました。

(高鍋高校2年 尾崎 光さん)
「いまだにヘルメット着用率は低いままです。ですので、これをきっかけにヘルメット着用が少しでも進んでいくように活動を頑張っていきます」

また、子どもたちを犯罪や交通事故から守るための県内の企業・団体による事業「ハッピースマイルキャンペーン」の一環で、MRTの松方健二社長から各校に10個ずつヘルメットが贈られました。

今回、ヘルメット着用の推進リーダー校に指定された宮崎北高校。

31日朝、自転車で通学してきた生徒たちを見てみると、ほとんどの生徒がヘルメットを着用していました。

宮崎北高校では、生徒たちに行ったアンケートの結果や保護者などの意見も踏まえて去年12月に、通学中のヘルメット着用を校則に盛り込みました。

(生徒)
「ふつうにやりましょうね程度なら(ヘルメットを)着けない人が多いので、いっそのこと校則化したほうでよかったと思います」
「命を守ることができるので、ヘルメットを付けることに関しては賛成です」
「前まではめんどうくさい気持ちがあったんですけど、やっぱり事故をしないためにもそういうヘルメットをかぶるべきだと思いました」

(宮崎北高校 玉城久裕 生徒指導主事)
「やはり校則化ということで、その日を境にヘルメット着用がぐっと上がりました。県内の高校をリードしていく、みんながかぶるというような環境を作っていければと考えています」

(スタジオ)
街で自転車に乗る人を見るとヘルメット着用する人は徐々に増えているようにみえますが、去年の調査ではこのような結果が出ています。

宮崎県警が目視で行った調査では、去年7月時点でヘルメット着用率は7.7%となっています。これは全国平均を下回る数字です。

そんな中、県内では去年、自転車が絡む事故が418件発生し、このうちおよそ3割の120件が高校生の事故となっています。

自転車を利用する生徒が多い高校での取り組みが広がることでヘルメットの着用率アップが期待されます。