クールビスも始まったということで、宮崎県内でも、日中、暖かい日が増えてきましたが、毎年、5月ごろから増えるのが熱中症です。
熱中症といえば夏に起こるイメージですが、実は、体が暑さに慣れていないこの時期から注意が必要となっています。
今の時期の熱中症対策や注意点を取材しました。

本格的な暑さを迎える前から徐々に患者が増える熱中症。
去年、県内では、5月から9月にかけてあわせて693人が搬送され、比較的過ごしやすい日が続く5月にも27人が搬送されました。


(宮崎市消防局 警防課救急救助企画室 荒武康彦さん)
「普通は体温を下げるのに汗をかきますが、体内の水分が足りないと汗が出ず、体温を下げることができません。また、湿度が高いと汗が蒸発せず、体温がどんどん上昇し、熱中症となります。これから梅雨の時期になるが、そういった湿度が高い状態になると、熱中症が増えていく」


また、消防庁によりますと、全国では、去年5月、2668人が熱中症で搬送されました。

今の時期は、体が暑さに慣れていないため、5月だからといって油断しないことが大切です。


(宮崎市消防局 警防課救急救助企画室 荒武康彦さん)
「ゴールデンウィークになると、イベントが多く開かれます。そういったときには、こまめに水分補給をとるようにして熱中症を予防するように心がけてください。日頃から体を動かして、暑さに負けない体力を作りましょう」


気象予報士の野田さんによりますと、熱中症の患者が急増する6月と7月の平均気温は、今年は、平年より高くなる予想だということです。


(気象予報士 野田俊一郎さん)
「例年、県内は5月や6月ぐらいから30度以上の真夏日が出るようになってくる。この最初の真夏日のタイミングなどから、急な暑さで熱中症になることもあるというふうにもされているし、6月以降、本格的な暑さが出やすくなる可能性がある。ですから、この本格的な暑さになる前に、今のうちからなるべく室内ばかりにいるのではなくて、外に出るなどして、暑さに体を徐々に慣らしていくということも必要になってきそうです」

(スタジオ)
ここで熱中症予防のポイントです。

まず、こまめな水分補給。できれば、ナトリウムが入ったスポーツドリンクなどを飲むようにしましょう。

続いて、できるだけ暑さを避け日陰で休むことと、暑さに負けない体力づくりです。

そして最後に、暑さ指数の確認。

環境省は熱中症の危険性が極めて高いと予測された場合に熱中症警戒アラートを発表することになっていますが、今年も先月26日から運用が始まっています。


また、GW中に車でお出かけする人も多いと思いますが、車内に子どもを置き去りにすることも危険です。

JAF宮崎支部によりますと、車内に子どもを残したままの「キー閉じ込み」の救援は、去年のGW期間中、2件発生したということです。

また、犬2匹を残したままの事案も1件あったということです。


密閉された車内は思いがけず高温になることがありますので、少しだからと油断しないようにしましょう。