陸上を続けるべきか迷っていた

全国の舞台で活躍するまで成長した池下選手ですが、一時期は、新型コロナの影響で大会が次々と中止になり、陸上を続けるべきか迷っていました。

(池下航和選手)「もうやめようかなって思ってましたね、大学で続ける必要あるのかなみたいな、工業(高校)なので就職というのもあるので、自分の実力は分からなかったんで、もういいかなみたいな中途半端な気持ちになりかけてましたね。」

目標を失いかけていた中、転機となったのが県高校総体の代替大会の開催。


この大会で池下選手は100メートルと200メートルで見事2冠を達成しました。


その先にインターハイはありませんでしたが、不完全燃焼で終わったこの時の思いが今の池下選手の原動力となっています。

(池下航和選手)「R2(代替大会)が決まって、中途半端に終わりたくないという感じで。」

(内田俊輝監督)「本当に短距離だけではなく宮崎の陸上そしてスポーツ界に大きな指針というか、目標となるような存在になってほしい」

池下選手の強みは、一歩一歩の爆発力。


身長165センチと小柄な分、ピッチを上げ、歩幅を落とさないまま走りぬく力もつけています。

(池下航和選手)「小さいので足の長さとかも違うし1歩の爆発力をつけないと勝てないというのがわかってるので、しっかりウエイトしたりしてから筋力をつけてそういうところを筋肉で身長差を補っています。」


いま、池下選手は100メートルから400メートルにシフトし、4×400メートルのマイルリレーの練習に取り組んでいます。

見据える先は今年の世界陸上、そして来年のパリオリンピックです。

(池下航和選手)「ジュニアの日本代表の次はシニアの日本代表と思っているので、陸上をやるならみんなが目指すべきシニアの日本代表になりたいと思っています。」


コロナ禍での経験を強さに変え、世界に羽ばたいた池下選手。


さらなる大舞台へと走り続けます。