今シーズンは、全国で鳥インフルエンザの発生が相次いでいます。
「物価の優等生」と呼ばれ値上がりしにくいと言われてきた「卵」の価格にも鳥インフルエンザが影響しているようです。
スーパーと関係者を取材しました。
クリスマスケーキやおせち料理などでこの時期、需要が高まる「卵」。
スーパーの販売価格を見ると・・・
(廣末圭治アナウンサー)
「宮崎市内のこちらのスーパーで販売されているタマゴ。きょうは10個入り1パック188円という値段で販売されていますが、年明け以降もさらに値上がりすると懸念されています」
こちらのスーパーでは、1か月ほど前からタマゴの値上がりが始まり、ここ2週間で一気に上がったということです。
(Aコープ神宮店 川越 翔さん)
「今の時点で、だいたい30円から50円ほど、商品によって変わるが、値上がりしていっている状態ですね。原価が」
卵の値上がりについて買い物客は・・・
(買い物客)
「いや、やっぱり高いのはイヤですよね。色々使いますもんね、絶対ね」
「うんと上がったのはちょっと控えるが、ちょっとくらい上がったのは、どうしても卵って色々使うので、買いますね」
(Aコープ神宮店 川越 翔さん)
「やはり特売とか安売りとかが厳しくなってくるかなと。他の商品でできるだけ利益を取って、卵はそのまま安売りとかもできるだけ続けたいなとは思っている」
「物価の優等生」とも言われる卵がなぜ値上がりしているのでしょうか。
要因のひとつがニワトリの減少です。
(フュージョン 赤木八寿夫社長)
「ロシア・ウクライナ戦争が始まって、穀物が値上がりして赤字の幅がさらに広がった。かなりのダメージを受けたせいで、ニワトリの数を減らした農家さんがずいぶん多かったのではないかと思う」
生産コストのおよそ7割を占めるエサ代が値上がりし、養鶏農家の経営は悪化。全国的に飼育数を減らしたり、養鶏を辞めたりする農家が増えているといいます。
さらに、今シーズンは全国各地で鳥インフルエンザが相次いでいて、卵の値上がりに追い打ちをかけている状態だといいます。
(フュージョン 赤木八寿夫社長)
「もっと鳥インフルエンザが増えるかもしれない。ニワトリがこれ以上死んでしまうと、さらに1月2月、卵の値上げは考えられる」
都城市のフュージョンによりますと、例年、この時期の卵1キロあたりの卸売価格は220円から230円ですが、今週に入って300円台になりました。300円を超えたのは、36年ぶりということです。
ただ、生産者にとっては、今の価格が「ようやく生産コストに見合う価格になってきた」ということです。
消費者にとっては頭の痛い問題ですが、生産者のことを考えると現在の環境の中では仕方ないかなとも思います。