宮崎大学は入試で「県教員希望枠」を設けていますが、教員のなり手不足は全国的な課題となっています。
宮崎県内の現状をみてみます。
県内の教員採用試験の倍率は、受験者の減少に伴って年々低迷していて、昨年度の倍率は2.6倍と過去最低となりました。
昨年度の出願者数は993人で、初めて1000人を割っています。
教員の人材不足は、教育の質に影響することも懸念されています。
こうした中、宮崎大学では、県教育委員会と連携して2022年度から「宮崎県教員希望枠」を設けて、教員の確保の取り組みが進められています。
このほか、今年度から県教委が導入するのが、「大学3年生チャレンジ受験」、いわゆる採用の前倒しです。

採用試験の1次選考では、「教職教養」と「専門」などが実施されますが、この制度では、3年生で「教職教養」を受験することができます。
合格すれば、4年生の「教職教養」の受験は免除され、不合格の場合も試験の雰囲気を感じた上で翌年度に再挑戦できる制度です。
この制度は、今年度、九州では、宮崎県のほかに、福岡県と長崎県、それに、佐賀県と鹿児島県で実施されるということです。
受験者にとって負担軽減になりますので、優秀な人材の確保につながることが期待されます。
ただ、教員は長時間労働や休日出勤が多いというイメージがいまだにあるので、働き方改革を進めて、教員になりたいという人材を増やすことが大事です。