大切なあの人を少しでも元気づけたい
実は、ターバンの製作に携わっているのは、投山さんだけではありません。
それは、投山さんが「師匠」と慕う、丹羽智子さん。
仕立屋として、今年4月まで宮崎県内で活動していた丹羽さんは、投山さんと共にターバンブランドの立ち上げに奮闘しました。

現在は、富山県で暮らしていますが、ターバンの注文が入れば、製作作業にあたっています。
実は、商品化のきっかけとなったのが、ブランド名「エミーキャップ」の由来にもなった丹羽さんの友人「えみさん」の存在でした。

丹羽さんは当時のことを、次のように振り返ります。
「今から15年ぐらい前、すごく私をかわいがってくれている一回りぐらい上のお姉さんがいまして、ちょっと具合が悪くなったということで病院行かれたら、脳に大きな腫瘍があるのが見つかって手術をされることになって、彼女に何をしてあげられたらいいのか一生懸命考えた中で、ターバンを作ろうと思った。彼女が元気になって明るくなってくれるようにと思って、あれこれ作ったりしていたのがきっかけです」


初めは大切な「えみさん」のために作っていたターバン。
それが、今や「Emmy Cap」として、たくさんの方の元に届くようになりました。
「今の丹羽さんの人生においても、Emmy Capは重要で欠かせないものになっているのですか?」
私が問うと、丹羽さんは「欠かせないものになった。」と笑顔で答えました。
「自分はえみさんのためだけにと思って、ただ、もうそれだけの気持ちで作っていたものが、今、こうやって皆さんにかぶってもらえるようになったっていうことは、晶子ちゃんがいなかったら、もう私とえみさんで完結して終わっていたことだったから。晶子ちゃんが面白がってくれたことが、今、こうやって古屋敷さんにもかぶっていただいたり、全国の方にかぶっていただくことになったんです。それが私はとっても嬉しいです」

