宮崎県の県立高校入試ですが、去年までの3年間は新型コロナの特例措置として追試制度が設けられていましたが、今年は、設けられていないということです。

実は、宮崎県では、もとから追試制度そのものがありません。

このため、新型コロナが5類に移行されたことを受けて、今年はコロナ禍前と同じ状況に戻ったということです。

文部科学省によりますと、追試制度がないのは、全国で宮崎県を含め6県だけとなっています。

新型コロナについては、現在も収束していませんし、インフルエンザも流行しています。

また、全国では生理痛に配慮する動きも出てきていますが、宮崎県では、体調を崩した生徒にどのような対応をするのでしょうか。

こうした生徒への対応を、県教育委員会の黒木淳一郎教育長は、去年12月の県議会で次のように説明しています。

(宮崎県教育委員会 黒木淳一郎教育長)
「本県の県立高校入試では、学力検査当日に受験者が生理痛などで体調不良の場合には別室での受験を認めたり、面接の際は、その順番を繰り上げて早めに検査を終わらせるなどの配慮を行っております。また、当日、やむを得ない事情で受験のできない場合には、当該高等学校長が検査に代えて、受験者の不利益にならないよう適切な対応を行っておるところでございます」


まず、試験当日、体調不良の場合は別室での受験を認めるとしています。
また、やむを得ない事情で受験できない場合は「学校長の判断で受験者の不利益にならないように適切な対応をとっている」と説明しました。

「やむを得ない事情」や「適切な対応」というのは具体的にはどういうことでしょうか?

県教育委員会によりますと、やむを得ない事情には感染症も含まれ、学校長の判断で「追試」や「書類選考」が可能だということで、去年は9人が追試を受けたということです。

では、なぜ追試を制度化しないのか?
県教育委員会は、その理由について「より柔軟な対応をするため」と説明しています。

MRTテレビ「Check!」では、番組内で視聴者を対象にMRTアプリでアンケートを行いました。

Q.高校入試の追試はあっとほうが良いと思いますか?(回答数723)
はい 78% いいえ 22%


県では、生徒に寄り添った対応をするとしていますから、試験当日、もし、体調不良となった場合には、学校に申し出ることも重要かもしれません。