単語が思い出せない80代の女性…小野教授の判断は
小野教授「今のようにあとでちゃんと思い出せているような状況を伺いますと、生理的な過程の中での範囲ではないかと考えますね」
住民「自然と考えてよろしいんですか?」
小野教授「そうですね、はい」
住民「うふふ」

今回、明らかな認知機能の低下はないとの言葉に一安心です。
長年の追跡調査の甲斐あってか、認知症への理解や予防の大切さが住民の間に広がっているようです。また、新型コロナウイルスの感染拡大で人々の交流が寸断されることが認知機能の衰えが加速するとの指摘もされています。プロジェクトチームではコロナ終息にともなって、能登の祭り文化をはじめとした住民同士の交流を復活させることが認知症の予防に貢献すると考えています。
篠原 准教授「こういう交流を非常に大事にしていく文化を絶やさずにやっていって、それが認知症予防にもつながるんじゃないかなと感じています」
小野 教授「基礎的な実験室での研究と、臨床的、あるいは地域のこういった研究をうまく合わせて進めていくことが重要ではないかと私は考えております。」

医師たちの長年の研究が新薬の開発に繋がった金沢大学の認知症研究。
一般的に国への承認申請は、1年程度で結論が出るとされ、研究者だけでなく患者や家族にとっても一日も早い朗報が待たれています。