2022年シーズンのパ・リーグは、ソフトバンクとオリックスが終盤で激しい優勝争いを繰り広げました。残りひと試合となった時点で、首位ソフトバンクと2位オリックスとのゲーム差はわずか1。


10月2日に行われる最後の試合に、ソフトバンクは勝つか引き分ければ無条件で、負けてもオリックスが敗れれば優勝となる有利な状態でした。

天国か地獄か…ロッテとの運命の一戦。
2対0とソフトバンクがリードし迎えた6回ウラ、2番手で泉投手が起用されます。

泉圭輔投手
「大事な試合というのは全員認識はあった。相手チームからのプレッシャーじゃない別の何かがすごい感じてて」

先頭打者から三振を奪ったものの、その後ランナーを2人背負ってしまい、その瞬間は訪れます。高めの球をスタンドまで運ばれます。

泉圭輔投手
「頭が真っ白になったな。試合中であれだけ頭真っ白になったのは初めてだった」

3ランホームランでロッテが逆転…
ソフトバンクはそのまま敗れ、一方のオリックスは同じ日の楽天戦に勝利します。

両チームは勝敗、引き分けの数でまったく同じになりましたが、直接対決でオリックスの方が勝ち越していたため、パ・リーグの優勝はオリックスになりました。

泉圭輔投手
「やってしまったことの重大さ、試合が終わった瞬間に一気に降りかかってきた感じがあった。誰にも顔を合わせられないというか顔を上げられなかった」

九州では大きな反響をもって受け止められた「幕張の悲劇」でしたが、ファンは泉投手の背中を押しています。


九州のホークスファン
「かわいそうだと思うがそれがプロの世界なんですかね」
「SNSで批判とかされていた、ちょっと悲しいなと思った」
「最後に泣いたあの試合、なんともいえない。いてくれる限りはみんな応援している」
「いろんな経験積んできてからだろうしね。まだまだ若いし」
泉圭輔投手
「九州のファンの方、全国のホークスファンの方が励ましてくださる言葉も(批判の)何倍も多かった。完全に切り替えてはいるので。去年は去年で、今年は今年かな」