石川・金沢の冬の風物詩の一つ、こも掛け。

この「こも」を作れる職人が現在では1人となってしまっています。

こも作り職人の裾野を広げようと、金沢では13日、こも作りを体験する催しが開かれました。

こも掛けは金沢の水分を多く含んだ雪で土塀の土が剥がれたり傷ついたりしないよう編み込まれた藁でできた「こも」を掛ける作業で、藩政期から続く伝統的な風景として親しまれています。

この「こも」を作れる職人が今では坂井利男さん(81)1人になってしまったことから、担い手の確保を目的に公募で集まった参加者10人にこも作りを体験してもらう催しが初めて開かれました。

参加者たちはこも作りの工程を学んだあと、実際に作業を体験し、会場の金沢市役所では県産のワラを杵で打つ音などが響きました。

体験した参加者「こういう手間がかかったものでやられてるということを実際やってみると分かった」
薦づくり職人 坂井利男さん「最初から上手い人はいないんで、習うより慣れということで、自分でどうしたら良いかとコツが分かってくるんで、それになるまで頑張ってやってみていただきたいと思う」

主催した市では、この体験会を通してこも作りに興味を持ってもらい、技術の継承を図っていく方針です。











