今年の高知の出来事を振り返る「こうち2023」。20日は、新型コロナの「5類移行」とともに再始動し初めたイベントや祭りなどについてです。コロナ禍という大きな苦労を乗り越えながら前へ進んだ年となりました。

高知市の観光拠点ひろめ市場では3年ぶりに鏡開きが行われ、県民からは新年の期待が多く聞かれました。

「ここへ来たら幸せになる」
「ハッピーな年にしたいですね」
「健康で楽しければ一番いいと思います。景気もよくなるといいね」

コロナ禍も4年目。「新しい生活様式」や「感染防止対策」を行い、様々なイベントが少しずつ戻ってきた今年。

3年ぶりの開催となった「龍馬マラソン」では、7000人のランナーが土佐路を駆け抜けました。

仁淀川町では、土佐の三大祭の一つとも言われる秋葉祭りが3年ぶりの通常開催となりました。200年以上の歴史があるとされますが、コロナ禍で祭りの継承が危ぶまれていました。

(秋葉神社祭礼練り保存会 片岡和彦 会長)
「裏方や関係者の皆さんに支えらえて今日まできたと、感慨深い。最後まで安全にやり遂げて次に繋げていく思いです」

NHKの朝ドラ「らんまん」を契機に観光を活性化させようとスタートした県の観光博覧会「牧野博士の新休日」。濱田知事も大手アパレルで購入したという自前の衣装で会場をにぎわせました。

(濱田知事)
「やっとこの日がきたという思いでいっぱいです。この高知の観光の起爆剤になってなってくれることを期待しています」

佐川町の牧野公園では、さくらまつりが開かれ多くの観光客が訪れていました。

「牧野博士のことあまり詳しく知らなかったけどなんかすごく賑わっているのがうれしいなと、佐川が!」

佐川町には、牧野博士の161回目の誕生日を祝おうと歩行者天国も設けられました。

牧野植物園の来園者数は、30万人を超え、牧野フィーバーとなりました。ドラマで牧野博士をモデルにした植物学者を演じた俳優・神木隆之介さんは…

(神木隆之介さん)
「(高知県民は)あったかい人たちだったよね、やさしかったよね、豪快だったよね、もう、いろんな一言ではまとめられないんですよね。素敵すぎて。なので、ひっくるめて『奇跡の県』」

4年ぶりの開催となったどろめ祭り。3000人の入場制限を設けての開催で、メインイベントの「大杯飲み干し大会」は、熱気に包まれました。

(男性の部優勝 岡本亜嘉瑠さん)
「久しぶりのどろめ祭りやったので、できるだけ盛り上がったらいいなと思うてこれたので、もし盛り上がっていただけたらありがたいと思います。来年は俺も出ようゆうてくれる人たちが高知中から集まってくれて、頑張っていただけるように高知中の酒飲みに声かけたいと思います」

今年は最大9連休となったゴールデンウィーク。人出は、コロナ禍以前の賑わいに戻りつつありました。

(リポート:平賀吏桜)
「香美市にあるアンパンマンミュージアムに来ています。朝早くから大勢の家族連れが訪れています。子供たちの元気な声が響いてとってもにぎやかです」

(訪れた人)
「コロナ禍で生まれてあまりどこもいけなかったので。やっとちょっと遠出できるかなと」

そして5月、新型コロナが、季節性インフルエンザと同じ5類に移行。高知の夏が本格的な再始動です。

(なないろ掛け声担当 藤原みずきちゃん)
「がんばって踊るのでおーうえんよろしくお願いします。踊り子さんいくぞねー」

4年ぶりの通常開催となったよさこい祭り。たくさんの「おかえり」に迎えられながら踊り子たちは最高の瞬間を楽しみました。

(客)
「すばらしいですね、本当に」

(踊り子)
「これがほんとのよさこいやなって、4年ぶりを体感してます」

初めて祭りに参加した「夏帰鳥(なつきちょう)」。メンバーの多くは学生時代によさこいチームに関わっていました。チーム誕生のきっかけの一つは、新型コロナでした。

(夏帰鳥~なつきちょう~代表 脇愛子さん)
「私の年代の子たちは卒業してから踊ろうと思っていたよさこいが踊れない3年間が続いた年代にあたって、その子たちが帰ってこられるよさこいチームを作れたらいいなと思ったのがきっかけ」

19都府県から集まったメンバー。あの時出られなかった本家・高知のよさこい祭りに再挑戦したい。それぞれの想いを胸に練習を重ねてきました。

(夏帰鳥~なつきちょう~代表 脇愛子さん)
「若者が戻ってきて高知にいい兆しが届きますようにという想いをこめて」

(踊り子)
「また来ます。またこのチームで踊ります」
「高知に本当に帰ってきたいと思います。高知めっちゃいいところだなとこの姿をこの2日間で改めて感じました」

よさこい祭振興会によりますと、経済波及効果は79億1816万円。前回調査をした2017年にはまだ及んでいませんが、たくさんの笑顔は帰ってきました。

様々な「4年ぶり」とともに、祭り、文化が再始動した一年となりました。