今度の土曜日に開幕するセンバツ高校野球、高知県勢では高知高校が2年連続で出場します。選手たちのスローガンは「逆境で粘れ」。記念大会で掴んだチャンスを手に、選手たちは甲子園で“去年の先輩たちを超える”と意気込んでいます。

20回目の春のセンバツの舞台に挑む高知高校。開幕まで2週間を切ったこの日、選手たちは気合い十分で練習に励んでいました。

(西村侑真 主将)
「どんどんモチベーションが上がって来ていて、『やってやるぞ!』という感じで(開幕を)待っている」

(西村侑真 主将)

春のセンバツの重要な参考資料となる去年秋の四国大会、決勝に進出すればセンバツ出場がほぼ確実になりますが、高知は準決勝で香川の英明に敗れベスト4に終わりました。最終回、1打同点というところまで追い上げましたが、あと一歩及びませんでした。

(西村侑真 主将)
「チームとしてはもう切り替えて、『もうセンバツは無い』と思って『夏目指すぞ』という感じで…」

センバツ出場が遠のいたかと思われましたが…

(選考委員)
「四国地区1校目は英明高校、2校目は香川県立高松商業高校、3校目は高知高校を選出しました」

記念大会で1つ増えた四国の出場枠。その最後の1校に、四国大会での戦いぶりが評価され選ばれました。

この時、修学旅行中だった西村主将は…

(西村侑真 主将)
「(決定の瞬間は)羽田空港で飛行機に乗っていました。親からLINEが来たので、そのLINEで泣いてしまって…。正直選ばれると思っていなかったのでびっくりして…すごくうれしかった」

開幕が迫る中、チームは順調な仕上がりを見せています。

(濵口佳久 監督)
「体力もついてきたし、実戦練習もこなしてきているので、センバツまで気を抜かないように今まで通りしっかり一生懸命やればいい結果が残ると思う」

(濵口佳久 監督)

そのセンバツの舞台、ピッチャーは4人の選手が主力となります。絶対的なエースはいませんが、力のある4人の継投策で「守備から流れを作れるか」がカギとなります。

(中嶋奏輔 選手)
「中継ぎという感じで(マウンドに)上がることが多いので、ピンチの場面でも上がることがあると思うが、そういう場面で慌てず冷静に抑えていけたら」

(辻井翔大 選手)
「最近では先発を任されて、長いイニングをしっかり無失点で抑えてチームに流れを持っていくという役割をしている。甲子園始まったら、しっかり自分のピッチングを貫きたい」

バッティングでは、去年秋からウエイトトレーニングを強化し選手たちのスイングスピードが上がってきています。攻撃の軸となるのは、去年秋の大会でクリーンナップを務めた高塚涼丞(たかつか・りょうすけ)選手。

(高塚涼丞 選手)

去年夏の高知大会決勝にも出場した長打力のある門野結大(かどの・ゆうと)選手。

(門野結大 選手)

そして、主砲の山平統己(やまひら・とき)選手です。

(山平統己 選手)

(山平統己 選手)
「監督からも頼られているというか『打て』の指示が多い。広角に長打を打てることが自分の持ち味で、打球速度もチームで1番なので、チームを勝利に結び付けられるようなバッティング、ホームランを目指していきたい」

この冬は守備力の強化にも力を入れてきました。去年秋の四国大会では守備のミスからの失点もあったことから、濵口監督自らグラブを手に、指導にも熱が入ります。

チームのスローガンは「逆境で粘れ!」。去年秋の四国大会ではあと一歩のところで敗れただけに、「逆境で粘るために何が必要か」、練習中も繰り返し監督から声がかけられます。

(濵口佳久 監督)
「受動的ではなく、自分たちが主として動く『主導的』であること。そのために考えて動く行動、そして実際に動いていく行動、とにかく自分たちで動いていく行動をしっかりしていくように」

甲子園での目標は「ベスト8以上」。記念大会で掴んだチャンスを手に、選手たちは、憧れの甲子園での全力プレーを誓っています。

(濵口佳久 監督)
「県民から非常に多くの応援をいただいているので、1試合でも多く甲子園の場所で高知高校のユニフォームでのプレーを見ていただくように精一杯頑張ります」

(西村侑真 主将)
「センバツでは、去年の先輩たちが1勝だったので、それを超える2勝・それ以上を目指して頑張りたい」

記念大会で舞い込んできたチャンス、選手たちがテーマとしている「逆境での粘り」を甲子園の舞台で発揮してほしいですね。

今度の土曜日=18日に開幕するセンバツ高校野球、高知高校はその開幕日=大会初日の第2試合で福井県の北陸と対戦します。北陸は去年秋の北信越大会で優勝していて34年ぶり2回目の出場です。

2年連続出場となる高知は去年初戦を突破していますから、選手も話していたように、先輩たちを超える「ベスト8以上」を今年は達成してほしいですね。