“暖冬”傾向が続いていた中、26日からは全国的に一気に寒くなる予報となっていて、この“寒暖差”が大きくなる時に気を付けたいのが「ヒートショック」です。現場の医師も、今年の気候によって「運ばれてくる救急患者が増えた」と話す「ヒートショック」、その危険性と対策を聞きました。
「ヒートショック」とは
冬場に増加し、時に命に関わる現象「ヒートショック」という言葉を、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。「ヒートショック」は、急な温度の変化によって血圧が乱高下することで引き起こされる、体調不良や疾病のことです。
▼高知大学医学部 老年病・循環器内科 北岡裕章 医師
「暖かい所から急に寒い所に行ったり、逆に寒い所から急に暖かい所に行ったりした時、血圧や脈拍が急激に変動して、心臓の病気や脳卒中を誘発したり、そこまでいかなくても失神したり気を失ったりします。これが『ヒートショック』です」
「ヒートショック」が起こりやすいのは「冬場の入浴時」です。暖かい部屋から寒い浴室に移動することで体内での血圧が上がり、血管に負担がかかると、血管が破れたり(脳出血)、血管の内側が傷ついて血管が詰まったり(脳梗塞・心筋梗塞)する場合があります。
また、湯船に浸かって再び体が温まることで、血圧が急激に下がり、貧血や立ち眩みを起こすことも「ヒートショック」に含まれます。リビングなどの部屋と脱衣場・浴室との気温差が大きくなる“冬場”に発生しやすいため、この時期は特に注意が必要です。
その「ヒートショック」は、年齢・性別を問わず、誰でも発症する可能性があります。










