9月5日(金)に沖縄県で開幕したU-18野球ワールドカップ。
その日本代表・若き侍ジャパンに明徳義塾高校3年の藤森海斗(ふじもり・かいと)選手が選ばれています。

藤森選手を指導する明徳義塾高校・野球部の馬淵史郎(まぶち・しろう)監督も活躍を期待しています。

北海道出身の藤森海斗選手は、中学から明徳義塾に入学し、全国から集まったレベルの高い選手たちの中で練習を積んできました。
スカウトではなく、藤森選手自身が明徳入りを決断し、厳しい環境に身を置いたといいます。
しかし、中学時代はケガに悩まされ満足できる出場機会を得られず卒業。そのまま明徳義塾高校に進みました。
一気に注目を集めたのは、高校2年、2024年の夏の高校野球高知大会でした。
準決勝と決勝で先発出場を果たすと、準決勝ではタイムリー3ベースヒットを放ち、決勝では2安打4打点の活躍を見せ、甲子園出場の原動力になりました。
▼藤森海斗選手(2025年7月10日取材)
「(大会男であったが)去年はもう1つ上の学年がいたのでやりやすかったのはあります」
甲子園での初戦、鳥取城北戦でもタイムリーヒットを放つなど、2年生ながら勝負強いバッティングを見せました。
明徳義塾高校野球部の馬淵史郎監督は藤森選手の高校入学後の成長に感心しています。
▼明徳義塾高校 馬淵史郎監督(2025年8月29日取材)
「藤森はチームで一番(バットを)振り込んでましたよ。”人より少しでも多く振ろう”という姿は見てきました。志高く、とにかく負けず嫌いですから。野球への情熱は誰よりもあります」
普段は寮の風呂場で歌を歌うなど、陽気な一面を持つという藤森選手。野球になると、目の色が変わるようです。
藤森選手らが最高学年となった明徳義塾は2024年の秋の県大会で優勝。四国大会も制して2025年春のセンバツに出場しました。
そして、経験も実力もつけて迎えた2025年最後の夏。藤森選手は高知県内の各投手から警戒されるバッターとなりました。馬淵監督も夏の大会前に・・・
▼明徳義塾高校 馬淵史郎監督(2025年7月10日取材)
「藤森が打てなかったら、うちは苦しいね。あと、藤森は足が速いから、出塁にも期待したい。(盗塁できるため)フォアボールが2ベースヒットや3ベースヒットになるような選手だからね」
さらに、前年からレギュラーとなっていた2年生キャッチャーの里山楓馬(さとやま・ふうま)選手の負傷により、藤森選手がキャッチャーを務めることになりました。
▼明徳義塾高校3年 藤森海斗選手(2025年7月10日取材)
「キャッチャーは考えることが多いので、外野だと打ってきたボールに対してしか、考えることがないので、キャッチャーだと試合も作れますし、バッターの苦手な部分を探すのも楽しいのでやりがいがあります」
藤森選手を攻守の要とした明徳義塾は、王者の実力を見せ決勝に進出。決勝の高知中央戦では、藤森選手のタイムリーヒットなどで2点を先行します。
しかし、エラーと押し出し死球で同点に追いつかれると、8回に逆転を許し逆転負け。
甲子園出場はなりませんでした。