南海トラフ地震などの自然災害に備え、生徒たちに地域に役立つ力を身につけてもらう取り組みが高知市の中学校で行われました。
高知市の春野中学校では地域の団体などと連携した取り組みを3年前から進めています。5日は「防災」をテーマに全校生徒をはじめ、地域の自主防災組織、企業などからおよそ300人が参加。このうち1年生には南海トラフ地震についての講演会が開かれました。講師を務めた香川大学地域強靭化研究センターの金田義行(かねだ・よしゆき)センター長は、南海トラフ地震が発生した場合、建物の崩壊や火災など様々な災害が起きることや、障害物のない河川を「津波の高速道路」と例え、「災害をイメージして命を守る行動や備えを確認してほしい」と強調しました。

また生徒たちは自主防災組織メンバーから避難所で活用されているダンボールベッドの組み立て方を学んだほか、火事を想定した体験では消防隊員からアドバイスを受けながら、消火器を使い落ち着いた様子で火を消していました。

(生徒)
「トイレや食事は当たり前で備えられていなかったから、備えていきたい」

(生徒)
「自分の身は自分で守って、地域の人と助け合うことがあれば、率先して助け合いをしていきたい」

春野中学校は今後も地域と連携した取り組みを続けていくとしています。