夕方、櫻井選手の姿は、高知東高校のレスリング場にありました。実は、今回の帰省の目的は「練習」。所属する育英大学の選手たちが全日本選抜選手権に出場するため、練習相手が不在となる櫻井選手は、今回、帰省を兼ねて地元・高知でトレーニングに励みました。

“相手ありき”のレスリングの練習。その“相手”を、かつて櫻井選手も所属していた「高知レスリングクラブ」や、高知東高校の部員ら、“ふるさとの後輩たち”が務めます。

■櫻井つぐみ選手
「オリンピック選手って『すごい』イメージだったんですけど、自分自身あんまり自覚が無いというか、『すごい人』ではないんですけど、けっこう、(後輩は)そういう風に見てくれるし、そういう意味で、『自分がオリンピック選手』という自覚が持てて、すごくいい機会だと思います」

時折、後輩へアドバイスしながら練習に打ち込む櫻井選手。かつて、自らも同じ環境で汗を流していただけに、後輩たちへ、“伝えたいメッセージ”があるといいます。

■櫻井つぐみ選手
「自分たちも、こういう風に少人数で練習して、『本当に高知からオリンピック選手になれるのか』っていうのは、(五輪を)目指してはいたけど、現実味がなかったんですけど、今、『自分と(清岡)幸大郎がオリンピックに出場する』ということで、本当に『身近な存在にそういう人がいる』っていうのは、すごく羨ましいと思うので、それは本当に力に変えて、うまく利用して、『オリンピック』を本気で目指してもらいたいと思います」

短いながらも、高知で充実した時間を過ごした櫻井選手。お世話になった地元の人たちへ“最高の恩返し”をするべく、パリで狙うのは“金メダル”です!