わずか1匹~2匹で1本の木を枯らせてしまう、体調1.5cmほどの小さな虫が、いま、本来生息していない関東地方で生息域を広げています。公民館や生け垣などの木を枯らす被害が発生していて、昆虫の研究者が「被害はさらに拡大するおそれがある」と警鐘を鳴らしています。
その虫は、「ケブカトラカミキリ」です。黒い色で、触角が短く、アリのような見た目です。
この「ケブカトラカミキリ」は、高知県の室戸岬や、鹿児島県の屋久島・種子島などに自然分布するカミキリムシの仲間で、成虫の大きさは1.5cmほど。幼虫はナギやイヌマキの木の中で過ごし、成虫になると木に穴を開けて出てきます。
幼虫は木の中で過ごす際、樹皮の下の幹を取り巻くように食べながら成長するため、わずか1匹~2匹でも1本の木を枯らすことがあるということです。
そんな「ケブカトラカミキリ」が、今年に入って茨城県で生息しているのが確認されました。発見したのは、筑波大学応用動物昆虫学研究室の藏滿司夢(くらみつ・かずむ)助教で、「茨城で初めての確認」とみられます。










