「命をつなぐ水」に生涯をかける

今も原点は「泥水を飲んでいるアフリカの子どもたちを助けたい」という思い。これまで海外での活動経験もあり、カンボジアに浄水装置を設置、フィリピンでは震災後、給水支援に携わったこともある。

カンボジアに浄水装置を設置(2011年)

武田さんは、国内で安定した地盤を築いたうえで、最終的には、「安全な水がない国や地域で水を生み出し、それを産業に繋げること」を目標としている。

「なんのノウハウもなかった自分が、子どもの頃の夢を実現させているのは、一歩を踏み出したから。自分がやりたいと思う事があるなら、反対されても、馬鹿にされてもとにかく行動を起こすこと。行動すれば人は自然についてくる。決して諦めないことが大切です」

フィリピン・マニラ市での防災訓練で製品を説明する武田さん(2018年)

武田さんは、現在、水のない土地で水を生み出す装置=空気に含まれる水分を取り出す装置を研究開発中。その水が産業を生み、現地の人々の食糧問題解決や生活向上に繋がるような活動をしたいと未来を見据える。

飽くなき夢への挑戦は、「命をつなぐ水」というゆるぎない信念のもとで、これからも続く。