愛媛県松山市の松山城の城山で先月起きた土砂災害では、斜面の崩壊から住宅地を守る砂防施設も倒壊しました。対策として進められている土のうの設置が、早ければ8月12日にも終了する見通しとなりました。
7月12日、城山の北側斜面で発生した土砂災害では、住宅が倒壊するなどして一家3人が死亡したほか、斜面の崩壊から住宅地を守る砂防施設も倒壊し、現在、県が大型の土のうを設置する応急復旧を行っています。
愛媛県 中村時広知事
「土のう積みの方は500袋くらいを必要とするということで、当初は8月の中旬くらいまでかかるかなと。順調にいけば、12日までには何とか間に合うかもしれない」
7日の定例会見で中村知事は、土のう設置の応急復旧が、当初の想定より前倒しされるという見通しを示しました。
今後は砂防施設に加え、崩れた斜面の応急・全面復旧へと移りますが、県によりますと、全体の工事完了までには1年半から2年程かかるということです。
現在も松山市緑町の20世帯33人に避難指示が出されていて、その解除について、松山市の災害対策本部は「斜面の応急復旧が終わり、一定の安全が確保されたら検討したい」と話していて、メドは立っていません。
また、今回の土砂災害を巡っては、発生原因や再発防止策を検討するため、行政と有識者による委員会が設置されていて、来月初めにも2回目の会合が開かれる予定です。