創業1916年の老舗を切り盛りしてきた4代目の小竹正さん(64)と妻の寿子さん (55)です。

西区を中心に刺身などを仕出しし、店頭でも魚介類を販売。
冬のこの時期は、特にタコが人気だったということです。

地震により厨房では、皿が割れたり食洗器が故障したりする被害がありました。

さらに…

【記者リポート】
「ここはお店の裏側です。外壁の2階部分が大きく崩れています。店の再開を断念したと言うことです」

元々、老朽化が進んでいた建物は地震で弱り、業者に相談したところ「部分的な補修だけではなく、建物全体の工事が必要だ」と言われたため、廃業を決めました。

【鮮魚仕出し元助 小竹正さん】
「年金もらう年ですし、正直もうこれ以上続けられない」

店頭で接客をすることが多かった寿子さん。「廃業」は苦渋の決断でした。

【鮮魚仕出し元助 小竹寿子さん】
「もうちょっと頑張りたいなとは思ったんですけど、お客様にたくさんお会いすることが出来て私も幸せでした。(お客の)顏がね、浮かびますね」

「元助」は来月建物の解体を始める予定です。地域を支え、時代の変化も見つめてきた老舗が地震によって姿を消すことになります。