遺伝子検査と交配実験の課題とは
【県農業総合研究所アグリ・フーズバイオ研究部 白矢武士主任研究員】
「高温に強くなったとしても、それで美味しさが変わってしまったり、せっかくコシヒカリの良さがなくなってしまったら意味がないと思いますので」

開発では従来のコシヒカリBLの味の良さを残しつつ、高温耐性をつけることも重要なテーマです。
違う品種同士をかけ合わせると、味や生育の特徴が変わってしまうことがあるためそこが大きな壁となっています。
今後は新品種の候補となったものを県内の試験場などで実際に栽培し、国に品種を登録することを目指します。
県農業総合研究所によりますと一般的に品種の登録までには、順調に進んでも15年ほどかかるそうです。
長い道のりですが、研究者が目指すのは“コシヒカリブランド”の発展です。
【県農業総合研究所アグリ・フーズバイオ研究部 白矢武士主任研究員】
「他県の方から見ても非常に新潟県のコシヒカリのブランド力ってのは非常に高く評価されているものだと思います。やはり愛される品種をさらに長く愛されるように、コシヒカリの良さをさらに高めていくというのが、我々の使命なのかなというふうに考えています」
新品種の開発は始まったばかり。将来の新潟の稲作に明るい光をもたらすことができるのか。『コメ王国新潟』の威信をかけた研究が続きます。