新品種の開発に新たな技術を導入

コシヒカリのブランド力を維持するために始まった新品種の開発には稲の遺伝子を解析する技術も新たに取り入れられました。

【県農業総合研究所アグリ・フーズバイオ研究部 白矢武士主任研究員】
「先ほどの結果がこのような形でバーコード状といいますか、こういった形の結果が出ています。我々がこの高温に強い配列ではないかと思っているものが検出された場合は、この2本のバンドと呼ばれるものが出てきます」

今回の研究で発見されたのは高温に強い遺伝子の配列。高温に強いコシヒカリBLを開発するには今のコシヒカリBLに高温に強い遺伝子の配列を持った品種をかけ合わせて作ります。
これまでの交配作業では、候補となる品種どうしを交配させて実際に田んぼに植え狙った特徴が出てくるかを見極めていました。しかし、この技術を使えば、暑さに強い遺伝子が入った稲だけを選抜し、実際に育てることが可能となり大幅な時間短縮につながります。

【県農業総合研究所アグリ・フーズバイオ研究部 白矢武士主任研究員】
「これまでですと、この選んできた系統が本当に高温に強いかどうかっていうことはほ場に置いて見なければ分からなかったというところで、例えば20個体あれば20個体全部植えなきゃいけないという中で、このように、元々DNAの中に強い要素を持っているものを、今回の2つに選択できれば、これまで20だったところが2に絞れるわけですので、それは非常に効率化に繋がるのかな」