「どうしたら次の世代に技術を繋げられるのか」
農業経営者の7割が60歳以上と高齢化が進み、担い手不足に悩む農家は少なくありません。
新潟市南区白根地域でキュウリを栽培する錦澤政伸さん(54歳)は、最新型のハウスを導入し、今までと違う未来を描き始めました。
【キュウリ生産者 錦澤政伸さん】
「こどもの頃からずっと親もキュウリやってたし、キュウリに育てられたって思ってるから、次につなげていかないとね」

錦澤さん一家はこれまで30年以上にわたり、家族でキュウリを栽培してきました。
長年培った勘で一つ一つもぎ取っていきます。
【キュウリ生産者 錦澤政伸さん】
「キュウリに関しては、自分の手なんて“計り”のようなもんだ」
歳を重ねた両親には、今は選別作業のみを手伝ってもらっています。

【母 錦澤ヒサ子さん(82)】
「選別はしてあげられるけれど、畑行って今キュウリをもいで来てって言われても無理」

【錦澤政伸さん】
「俺、後継者いないんですよ。親も高齢で作業はダメになって、家族経営ができなくなったことで、自分はどうしたらいいかなって」
それでは、限界が来ている『家族経営』のキュウリ生産現場に、新たな「人手の雇用」をするのはどうなのか?
【錦澤政伸さん】
「人件費が出せません。家族経営の中でやっててもね」
雇用するには、出荷量を増やさなければなりませんが、人手不足と資金不足で出荷量自体も増やせないとのこと。
八方塞がりでした。