札幌市がこだわったのは『スピード』

【札幌市危機管理局危機管理課 防災計画担当係長 佐々木将仁さん】
「5年とか10年とかたって復旧ができたところで、その方たちが帰ってくることにはなかなかならないので」
「最大限スピードにこだわって、対策復旧工事を行ってきました」

地震からわずか7日後に、1回目の住民説明会を開催。
地区のほとんどの住民が参加し、説明会は5時間を超えたそうです。

【札幌市役所 佐々木将仁さん】
「地元の方たちに、今どんなことに困っていますかということを聞きました」
【里塚中央町内会長 盛田久夫さん】
「1回目はね、市の方も全然準備ができていなかったから、みんなでガンガン文句ばっかり言ってさ…」

液状化対策工事を始めるためには住民全員の合意が必要ですが、合意形成に時間をかけないために、札幌市では住民の費用負担をゼロにしました。

【札幌市役所 佐々木将仁さん】
「理屈付けとしては、市道や公園などの『公共施設を守るために、周辺の宅地の下にも対策工事が必要になる』という方針をとり、個人の負担は取らないとした」
「被災者の方は他にもお金かかることがたくさんあるので、個人負担が過度になると合意形成に時間がかかってしまう…」

その結果、地震から3か月で住民全員の合意を得ることができ、半年後には対策工事を始められたのです。