ただ、この羊毛の持ち味を引き出すためには根気のいる作業が必要です。1つの商品を仕上げるまでには、5時間ほどかかると言います。

※小野寺紀帆キャスター「普通の綿と羊毛です。綿はすぐにほぐせますが羊毛だと繊維が絡み合ってなかなかほぐれません」
硬い羊毛の繊維をほぐして整えやすくするために使うのが、この専用の針。先端についている細かい複数のフックで繊維を絡ませて、形を整えながら硬くしていく作業を繰り返しますが、思い通りの形になるまで何度も繊維をほぐして仕上げていきます。

そして、さらに苦労したのが・・・
※ラントルデュさん「ゆらゆら揺れる感じを出すことが一番苦労しました」
起き上がりこぼし特有の動きを出すため、おもりの重さや重心の位置決めに神経を使ったと言います。
こうして小牧野遺跡の魅力発信から始まった学生たちの企画は、多くの人の手を介し時間をかけて実を結びました。既に「縄文の学び舎・小牧野遺跡ミュージアムショップ」では全4種類を購入する人も現れ、売れ行きも順調です。学生団体「ディベラボ」では今後も青森、そして縄文の魅力発信を続けていきたいとしています。

※青森中央学院大学2年 ディベラボ・齋藤玲さん
「青森県=三内丸山遺跡というイメージが強いので、ほかの遺跡だったりとか、県民の皆さんや観光客の皆さんに発信して、(縄文の)魅力を伝えていけたらいいなと思っています」

何度でも起き上がりながらほっこりとした気分に浸れる「ようもんゆらり」。その魅力の一つは、青森と縄文を愛する学生たちの「思いの丈」なのかもしれません。
