県内の優れたものや取り組みに迫るキラリ逸品。今回はリンゴをモチーフにしたガラスペンです。老舗ガラス工場が、文房具という新たなジャンルに挑んだ商品。その工夫と魅力を取材しました。

青森市にある老舗のガラス工場、北洋硝子です。1977年に誕生した主力ブランドの『津軽びいどろ』を中心に皿やグラスなどの食器類を世に送り出してきました。この北洋硝子が、県内の文房具店と青森県から依頼を受け、2022年新たなジャンルに挑戦しました。それが、ガラス製のペンです。しかも青森が生産量日本一を誇るリンゴをイメージしたものです。

北洋硝子(青森市)
新たな挑戦として作り上げたガラス製のペン

開発の責任者で工場長の中川洋之さんは、独自のガラスペン製作についてこう振り返ります。

※北洋硝子 中川洋之工場長「『津軽びいどろ』でガラスペンが作れないかと依頼があった。文房具を作ったことがなかったので食器以上の苦労があった。チャレンジすることがうちのモットーなのでどこにも作れないような形状を目指した」

北洋硝子が目指した形状とは。これまでの一般的な日本製のガラスペンは、柄の細いタイプが主流でしたが。※北洋硝子 中川工場長「丸いゴツゴツしたガラスペンが日本にはなかった」

デザインとともに使いやすさをも考慮し、ある程度の太さをもたせるため思いついたのが、既存の商品に手を加えることでした。

※北洋硝子 中川工場長「箸置きにガラスの先をつけて書いたら結構書きやすかった」

アイデアのもとになったのは「箸置き」

すると青森をイメージするデザインもおのずとまとまっていったと言います。
※北洋硝子 中川工場長「その形がリンゴに似ていた」

「その形がりんごに似ていた」ガラスペンの形はおのずと定まってゆき‥