なぜ、これほどまでに人口や子どもの数が増えているのか。

大きいのが、移住者の存在です。

2022年、兵庫県から移り住んだ有時(ありとき)さん一家。

南箕輪村にある信大農学部で学んだ夫の直哉さんの勧めもあり、「田舎でマイホームを建てて暮らしたい」と移住し、2023年に一軒家を購入しました。


直哉さん:
「自然の中でもう一度思いっきり楽しみたいなと思って、ずっと関西にいたときから結婚してすぐに家を建てようかどうしようか考えていたが、土地も狭かったし金額も非常に高かった。長野に来て特に南箕輪村は移住してすぐに2か月くらいでこの土地が決まった」

休日には家族でスキーやキャンプを楽しむなど、充実した生活を送っているといいます。

妻・倫子さん:
「家族の時間の過ごし方のレパートリーがすごく増えたなと思う。収入は減ったが、むしろ豊かさは増えたなと本当に感じている」

有時さん一家のような移住者やその家族は、全人口の7割以上。

村が選ばれる理由の一つが、立地の良さと宅地の安さです。


藤城栄文(ふじしろえいぶみ)村長:
「伊那盆地の中心に位置しているので、さまざまな場所にアクセスがいい。かつ昔は水がなくて人が住めない地域があって土地の金額が上がってこなかった」

南箕輪村は、居住地域がおよそ20平方キロメートルに集中していて、村内には保育園から大学まであり、中央道の伊那インターから首都圏などへのアクセスも良好。

さらに、土地の価格は、周辺市町村と比べて平均で1万円ほど安く、村によりますと、新築の一軒家が占める割合は県内1位です。