「圧倒的な不安によって、行動に駆り立てられる」

(兵庫医科大学 松永寿人主任教授) 強迫は、日常生活の中で普通にある手洗いとか、鍵の確認の延長で出てくる症状でございます。しかしながら通常我々は、それほど不安を持たないから、ある程度行動を止めることができるわけですが、圧倒的な不安によってそういった行動に駆り立てられるわけでございます。

 ウイルスを恐れて手洗いを繰り返すんだけども、洗っても洗っても安心できないとか、カギの確認をやってもやっても安心できない事態に陥って家に帰ってしまう。不安が繰り返し頭に浮かんで、確認する行為がやめられなくなるということです。

(REINAさん)アメリカで強迫性障害は「Obsessive-compulsive disorder」頭文字を取ってOCDと言い、かなり一般的です。私の高校生のときのクラスメイトや、その後ルームメイトにもOCDがあり、でも「何事も3回やらなきゃいけない」と事前に説明してくれて、電気のつけ消し、冷蔵庫を3回パパッと開けたりして、話して終わる話ではありました。

 アメリカでは一般的に使う用語でもあり、「わたしOCDっぽいところあるんだよね」と言う人もいました。でも、病気を軽々しく見ているわけでなく、オープンに話せる感じがあります。