昭和44年(1969年)2月、熊本動物園の映像です。熊本動物園は昭和4年(1929年)水前寺成趣園(熊本市中央区水前寺公園)の東隣に開業。通称「水前寺動物園」と呼ばれ市民に親しまれてきました。

開園からおよそ40年が経つと、施設の老朽化・設備の拡張難などから、近くの江津湖畔(熊本市東区健軍)への移転計画が浮上します。こうして水前寺動物園は長い歴史に幕を閉じることになりました。

当時ニュースはこう伝えています。「水前寺にある熊本動物園は、あす2月28日で40年の歴史を閉じることになりました。4月1日に開園する下江津湖の水辺動物園へ引っ越すためです。熊本市動物園は、昭和4年熊本市交通局が当時の市電水前寺線の乗客を増やそうと広島市にあった動物園をそっくり3万円で買い入れて開園しました。現在では動物も135種750個体と開園当時の2倍の規模になっています。」

移転後の熊本動物園は、江津湖畔にあることから通称「水辺動物園」と呼ばれました。平成3年(1991年)には植物園も加わり、名称も熊本市動植物園となって現在に至っています。熊本市民憩いの場として長年愛され続けている熊本市動植物園。来る令和11年(2029年)には開園からちょうど100年を迎えます。(参考資料:熊本市動植物園MasterPLAN)