小口記者:
「ほとんどの建物が焼け落ち、残っている建物もかろうじて建っているような状況です。かなり広い範囲にわたって火災が発生したことがうかがえます」

密集する200棟あまりが焼け落ち、現在も安否がわからない人が複数います。
夕方、朝市を訪れた1組の夫婦がいました。
夫:
「(家は)焼けただれて形はない」
「どんどん我が家のほうに(火が)来ているのが分かったので、これはもうだめだなと」
火災で自宅が全焼。
いとことおば、複数の知人を亡くしました。
地震の発生から1週間となったこの日、焼け落ちた朝市に向かって黙とうし、犠牲となった人たちに前を向くことを誓いました。

夫:
「このまま街全体がダメになってしまうと、亡くなっていった方たちにも申し訳ないので必ず復活させる」
妻:
「笑顔がいっぱいの街だったので元の街を戻してもらいたい」
ライフラインが止まり、石川県内だけでも2万人以上が過酷な避難生活を強いられています。
住民は疲れやストレス、そして先行きの見えない不安を感じています。

女性:
「持病とか具合の悪い人は耐えられるかわかりません」
赤ちゃんを抱える母親:
「お風呂が入れないことが困ります。おしりふきとかで全身ふいて」
避難生活は長期化が見込まれ、高齢者などを優先して環境が整う市外に移す、二次避難も始まっています。

12日現在で215人の死亡が確認され、38人が安否不明となっている能登半島地震。
未だ被害の全容は明らかになっておらず、復旧の見通しもたっていません。