大学入学共通テストが今週末に予定されるなか、避難所で勉強を続ける受験生。子どもたちの学びを止めないため、行政が取り組もうとしていますが、現実は…
“孤立状態”2600人、死者213人 「激甚災害」に指定

道路は崩れて無くなっているため、道なき道を歩くしかありません。自衛隊の目的はこの先で孤立している輪島市の西保地区に灯油や食料品などを届けることです。

男性「道がない…」
自衛隊「ないです」
倒木に掴まりながら歩く、高齢の男性と出会いました。物資の買い出しのため孤立集落から歩いて来たといいます。
県によると、輪島市・西保地区では754人が取り残されています。自衛隊員の足で歩くこと1時間半、集落に到着しました。
自衛隊「ガソリンや灯油を持ってきた」
住民「灯油ほしい」
石川県で孤立状態になっているのは(11日午後2時時点)、22地区の約2600人、安否不明者は37人にのぼり、死者は213人に達しています。

西保地区の住民
「電気もこない水道も全部だめ。こんなこと初めて、長いこと生きてね…。余震があるんですよ、怖くて」
政府は11日、能登半島地震を「激甚災害」に指定。被災した自治体が道路などを再建する場合、国が費用の83%を補助し、農地や林道などを復旧する場合は96%が補助されます。

長引く避難生活の中、一部の学校では子どもたちの笑顔が戻りました。珠洲市の小学校では今も体育館が避難所として使われる中、延期されていた3学期の始業式が行われました。
珠洲市立直小学校 道端専次校長
「うれしい声や。みんなよく頑張った」

ただ、珠洲市では約500人が登校できておらず、輪島市、七尾市、能登町では全ての小中学校で休校が続いています。