「行きたくない…」親と離れ中学生の“集団避難”検討 輪島市が方針示すも…

こうした中、輪島市は学校再開のめどが立たない3つの中学校の生徒を白山市に一時的に集団避難させる方針を示しました。輪島中学校に通う息子がいる母親のもとには、11日に学校から連絡が届いたといいます。

輪島中学校に息子が通う 早瀬陽子さん
「学校側から来る連絡網で、『3つの中学校を振り分けて白山市の施設を利用します』ってどういうこと?となって。もっと近場でなかったのかなとちょっと首を傾げる部分ではあります」
輪島市によると、集団避難は保護者の同意を得た生徒に限るとしていますが、子どもたちだけの避難となり、親と離れての生活を余儀なくされるということです。

早瀬さんの息子・輪島中学校1年 太洋くん(12)
「行きたくないです。(Q.集団避難のどういうところが嫌?)知らない人と一緒が嫌です」
早瀬陽子さん
「(子どもの)精神面もどうやってサポートしていくのかというのも聞きたい。2か月間、親と離れ、あっち(白山市)に行ってもらって、生活は誰が面倒を見るんですか?というのも何も全然連絡がないので」
「焦りはある」被災地の受験生 迫る共通テスト

影響は受験生にも。13日から行われる大学入学共通テストに向けて、七尾高校は休校中の教室を受験生のために開放していました。

七尾高校3年 村本光陽さん
「いつ緊急地震速報が来るかわからないので、それが怖くて。学校なら友達とかいるから少し安心して勉強できます」
文部科学省は被災した生徒が1月13日、14日の本試験を受けられない場合は1月27日、28日に予定している追試験を受験できるよう特例措置をとるとしています。しかし、生徒は…

七尾高校3年 宮崎稜功さん
「正直、追試にしようかなとか、いろいろ思ったんですけど二次試験とかも考えて」
学校によると、共通テストを追試に変更すると、私立大学の入試や国公立大学の二次試験の勉強に遅れが出るため、今年、共通テストを受ける189人全員が13日からの本試験を受験するといいます。

七尾高校3年 宮崎稜功さん
「計画通り進まなくなったところもあるんですけど、それでも全国のみんなはやっているので、それに負けないように、言い訳にならないし、焦りはあるんですけどやるしかないと思って頑張っています」

七尾市内の避難所には、ダンボールの仕切りに「地震くるな」「地震のせいで勉強遅れる!」など切実な声が書かれていました。

七尾高校3年生の中西姫生さんも、看護師を目指し共通テストを受験する予定ですが、今の勉強場所は避難所の片隅。

七尾高校3年 中西姫生さん
「家を探したりとかで車でお母さんが色んな所に行くので、(学校に)行く手段がなくて、電車も止まっているので、だからここでやると決めました。全力を出し切ってあとは結果が出ればそれでいいなと思っています」