免疫力低下の背景に“あのウイルス”
―――「免疫力」というのは、やはり新型コロナウイルスと何か関係があるのでしょうか?
林保捺美さん:はい。2020年ごろから新型コロナウイルス感染症が拡大したことによって、この3年間、主に飛沫感染を対象とした感染対策が大規模で行われました。この感染対策はインフルエンザにも有効で、例年よりもインフルエンザの感染者が少なくなったんですね。
―――新型コロナの感染対策で、なかなか免疫を獲得する機会がなかったということですか?
林保捺美さん:そうです。“免疫の獲得の機会”が少なくなったことで、抗体を持たない人が多くなったということです。ですので、今シーズンは流行が長期化するおそれがあります。先ほどの流行状況のグラフ(大阪府HPより)を見てみますと、2023年は10月や11月の時点で数値は高めです。これからピークが1~2月にやってくるということを考えますと、これから感染者がさらに増加したり、流行が長期化したりするおそれ、または今シーズンに何度も感染してしまうようなおそれが出てきてしまいます。