3500件。これは、大阪府内で1日にかかってくる110番通報の件数です。この多数の通報に24時間365日耳を傾け、現場に警察官を派遣しているのが大阪府警の「通信指令室」。今回、初めて密着取材が許可されました。
「迷惑通報」に頭を悩ませながらも、全ての通報と向き合う指令室員たち。その思いとは?
「事件ですか?事故ですか?」最年少の女性指令室員・角田巡査長
昼夜を問わず110番通報の対応に当たっている、大阪府警本部の「通信指令室」。府民からのSOSを聞き、現場に警察官を派遣する“初動捜査の司令塔”です。
(指令室員)
「おでこから血が出てるんですか?指がどうなっているんですか?救急車いりますか?」
「『顔見知りの男に数回殴られた』との申告。指令番号1379。至急派遣どうぞ」
「ひき逃げ事件発生。本件発生に伴い、全域緊急警戒が発令された」
大阪府警の通信指令室に配属されて2年目の角田綾香巡査長(29)は、総勢100人いる中で最も若い指令室員です。ヘッドセットを装着し通報対応に入ります。
(大阪府警・通信指令室 角田綾香巡査長)「110番緊急電話です。事件ですか?事故ですか?おばあちゃんがどうされたんでしょうか?」
入ってきたのは、自転車に乗った高齢女性が転倒したという110番通報です。モニターに住所を入力して地図を表示。聞き取りをしながら同時にメモもとります。こうして1件1件通報を受けていきます。