■あたりに広がった“白い煙”「銃弾も容疑者が作った可能性」
狩猟用ライフルや散弾銃を販売する創業明治28年の銃砲店。浜田社長に山上容疑者が自作したという凶器の銃について聞いた。

浜田氏が注目したのは、銃弾が発射された際の白い煙だ。
浜田銃砲店 浜田修吾社長
「煙は明らかに多い。普通に使われている無煙火薬は、あんなに大きな煙は出ない。しかもずっと煙が漂っていた印象があるので、煙が多い火薬は黒色火薬といって、それを彷彿させるものがある」

黒色火薬は古くは火縄銃にも使われ、発射された際の白い煙が特徴だ。
しかし、市場に流通しているのは、無煙火薬を使った弾が中心で、黒色火薬のものはほとんど無いという。そのため浜田氏はこう指摘する。
浜田社長
「弾のほうも恐らく自分で作ったものを使ったのではないか。実際の弾は許可が無いと買えないので。入手はかなり難しい」
さらに浜田氏が注目したのが、銃の長さだ。凶器の銃は、日本で通常、販売されているライフルよりも短いという。なぜなのか。
浜田社長
「短いと火薬がしっかり燃えない、(銃弾の)スピードが出ない、撃った時に銃がかなり跳ね上がり撃ちにくい」
上村彩子アナウンサー
「跳ね上がるとは、撃った衝撃で?」
浜田社長
「どうしても短いと跳ね上がる。そもそも凶行に及ぶわけですから、犯人としては短くしたのは単純に隠すため」
一方、世界の紛争地で銃による負傷者を治療してきた救命専門医の二宮氏は・・・
膳場貴子キャスター
「対応はとても早かったですよね、ドクターヘリの到着も早かったですし」
元日本医科大学特任教授 二宮宣文氏 
「現場に看護師さんがいたみたいで処置したけれど、その時点で心肺停止になっていたのではないか。だから、蘇生を頑張ったとしても結果的には助けられなかった」
治療にあたった大学病院によると、安倍元総理の首の辺り2か所に傷があったという。
二宮氏
「弾は(体に入ると)まっすぐに進むわけではなくて、体の中をぐるぐる回りながら進む。1発は左肩のところに(弾が)出て行った痕があるというのなら、そこから出て行った。もう1発は心臓を損傷して、体の中のどこかに残っている可能性が十分ある」
致命傷は、心臓の損傷だったとみられるが・・・
二宮氏
「弾が入るところの傷は、意外と小さいんですね。体の中に入るとショックウェイブといって(衝撃が)池に石を投げたような形になる。心臓に行っても、力が一緒に働いて(心臓の)筋肉を挫滅したのではないかと思います。心室が最初に損傷したとすれば、ほぼ即死状態になる」

















