来月13日の台湾総統選を前に、候補者3人による政見放送が行われました。中国に対する政策をめぐり、舌戦となりました。

政見放送には与党・民進党の頼清徳候補、最大野党・国民党の侯友宜候補、第三勢力の民衆党、柯文哲候補が登壇しました。中国に融和的な国民党の侯候補は、「対話を続けることで衝突を回避する」と主張。また、民進党の頼候補について「台湾独立を主張している」として、中国との緊張を高めていると批判しました。

国民党 侯友宜候補
「頼候補は5年前、行政院長だったころ、『自分は台湾独立の政治工作者」と言った。どの職務についても変わることはないだろう」

民衆党の柯候補も、台北市長だったころに中国と対等に交流し、台湾の権益は損なわなかったと主張しました。

一方、民進党の頼候補は、独立ではなく「現状維持」を強調。中国の習近平国家主席は「統一」を主張しているとし、中国に近い国民党、民衆党の両候補を批判しました。

民進党 頼清徳候補
「我々は皆、平和を追求している。ただ違うのは、あなた方(侯候補、柯候補)は“中国との統一”という偽りの平和で、私は“現状維持”という真の平和です」

政見放送は年内にあと3回予定されていて、22日は副総統候補の3人が登壇します。