遺族や住民のコミュニケーションの場となる『カフェ』が4月にオープン

 そんな中、今年4月、この伊豆山地区に「あいぞめ珈琲店」というカフェがオープンしました。コンセプトは『人をつなぐ場所』。遺族や住民らがコミュニケーションをとりやすくするために、ボランティア団体が空き家だった店舗を活用して始めました。
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 (あいぞめ珈琲店 中野裕基店主)
 「家が被害にあった方もいますし、家族が被害にあわれた方もいますし、いろんな被害があったと思うんですけど、気軽に顔を合わせて同じ傷を持った人たちが意見を言い合うとか、ぼーっとしに来られるだけでもいい」

 1年が経った今年7月3日、多くの遺族や住民が集まりました。姉が土石流で亡くなったという女性に話を聞きました。
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 (姉を亡くした進藤洋子さん)
 「(Q同じような思いをされている方々が集まっていますが?)みんなを見て、普通なんだけど、心の中は見えないです。みんなニコニコしていらっしゃるし、でも心の中はみんな同じ思いなんだけど、一緒に癒されたい、癒したい。(Q遺族にとってこの場所は必要ですか?)必要なんでしょうね。だんだんこれから思い出話みたいな、少しずつ良くなってきてくれるといいな。今はまだ傷ついたばかりで(心が)曇るばかりだと思うんですけど、もうちょっと『こういうことあったね』と言えるようになるといいな」