「息子さんのお金は?」“偽造の委任状”に長男の名前 息子の貯金182万円を下ろし…

2018年8月、通っていた教会で、献金を巡って話し合いが行われた。女性はこのとき、すでに2000万円以上を献金(物品購入含む)していて、貯金が底をついていたという。

元信者の女性
「『お金を使い果たしてしまってもうない』と言ったら、婦人部長に『息子さんのお金は?』と聞かれた。『郵便局に定期はあるけど、私はそれは下ろすことができない』と言ったんです。

そうしたら、教団の男性に『委任状を書いてもらえば下ろせる』と言われたんです」

この画像は、教団側に偽造されたという委任状だ。女性が白紙の委任状を教会の女性スタッフに渡すと、後日、長男の名前が書かれた委任状が返ってきた。

すぐに女性は偽造された委任状で、息子の貯金182万2000円を引き出し、献金したという。

元信者の女性
「詐欺だと思っていますけどね。自分も罪を犯したと思っています。

私が『(献金)できない』『お金がないからできない』と言うと、『あなたのそういうところが駄目なんだ』と言われるんです。『神様には喜んで捧げなさい』と」

松澤光聡記者(富山県内のホテルで)
「元信者の女性です。(出迎えたのは)文化庁の担当者でしょうか。これから(文化庁による)聞き取りが行われるとみられます」

2023年5月、解散命令請求を検討していた文化庁が委任状の偽造などについて女性からヒアリングを行い、こう話したという。

元信者の女性
「『大きい罪ですね』『犯罪ですね』と言っていた」

女性は脱会後、教団との間で示談が成立。慰謝料300万円を加えた2800万円が、解決金として女性側に支払われた。

教団側に委任状の偽造などについて認識を聞いたが、「今回のご質問の件は、既に解決しております」と回答した。