献金は「自由意志によって行ったもの」との念書にサイン。返金を受けると「地獄に落ちるということなんでしょうね」

元信者の女性
「ここ1か所ですね、ここ」

富山県に住む、旧統一教会元信者の女性。庭の土を掘ると…

元信者の女性
「これ、出てきました」

出てきたのは水晶玉。

元信者の女性
「この水晶パワーで、この家の運勢が全部良いほうに変わっていくというようなものです」

記者
「いくらぐらいですか?」

元信者の女性
「全部で120万円だったかなと思うんですけど」

女性は2022年11月、教団を脱会した。

水晶玉は家の運勢を良くするためと勧められて、5年ほど前に教団の信者から購入。自宅の敷地の四隅に埋めたという。

元信者の女性
「これ埋めたら、今度こそうまくいくかなと思って。『今度こそ今度こそ』と思いながら、深みにはまっていったかなという感じですね」

女性は9年前に入信。これまで献金や物品の購入で、あわせて約2500万円を使った。

信者だった2022年9月、女性は教会の区域長ら信者2人に求められ、献金は自分の意思だとする念書にサインをした。教団への多額の献金が問題になり、新法で規制すべきとの動きが出始めたころだ。

念書
「これらは、すべて私が信仰心に基づき、自由意志によって行ったものであり、一切違法、不当な働きかけではありませんでした。返金を請求しないし、訴訟する意思は一切ありません」

元信者の女性
「自分の本心で、進んで(サインを)したわけでもないし、周りから指図されてしたことがたくさんあるものですから」

その後、女性がサインをしたことを後悔していると、教団側から、返金を求めた別の信者の話をされたという。

元信者の女性
「(別の信者から)『全部、献金したものを返してくれ』と言われたと。そして返したら、そこの息子さんが自死されたという話をされた。

だからそういうお金を、捧げたものを返してくれということは『せっかく上に上っていっているのに落ちてしまう』と言われる。結局、地獄に落ちるということなのでしょうね」

JNNが教団側に念書について質問状を送ると、「把握しておりません」と回答。しかしこの直後、女性のもとに念書が返送されてきた。

また、献金の一部は「悪質な手口」によるものだったという。