「西成」という街にある“人間味・生きる強さ”

 しかしなぜ、これほどまで労力を割いて「取扱説明書」に力を注ぐのか。そこにあるのは、西成という街に対する神谷さんの強い思いです。

 (神谷純平さん)「すごく人間味あふれるといいますか、生きる強さといいますか、目で見て肌で感じて思う印象はイメージと全然違いましたね。いろんなイメージがこの街にはあると思うんですけども、実はそうじゃないんだなとか、1回自分の目で見てみたいなとか、そういうふうに思っていただけるような。そういうところのメッセージ性というのはやっぱり変えたくなかったというのはずっとあるので」
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 「西成に対する先入観を変えたい」。取扱説明書に込められたその思いに、地元の人たちも関心を寄せています。

 (うどん店のオーナー)「西成の萩之茶屋、あいりん地区というんですかね、街のイメージを良くしようと思ってくれているのがうれしい」
 (喫茶店の店主)「ありがたいことですね。実際にこの街もイメージが変わってきました」
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 地元の期待を背負う「取扱説明書」の第4弾。街頭取材を終えると、それぞれが聞いた内容が集約され、製本に向けたレイアウト作業が急ピッチで進められました。
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 そして11月2日。企画段階から5か月を経て、ついに完成です。
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 (神谷さん)「ようやくやで。(この写真)めっちゃええ顔してるやん」
 (スタッフ)「ナイスショット」
 (スタッフ)「初めて全員で取り組んでいった企画やったんちゃうかな」
 (神谷さん)「これ(表紙)やばいですね、めっちゃ気に入ってます。第10弾くらいで自分も出てみたいなって、ここに」
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 地元に寄り添いさまざまな視点から街を紹介する「西成取扱説明書」。西成の新たな一面を発見できるかもしれません。

 (2023年11月9日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)