◆アディショナルタイムは「8分」

田畑:最少失点の1点で済んだのは、2点のリードを取れていたのがすごく大きかったのかなとも思うんです。ただ、アディショナルタイムの「8分」を見た時はどうでしたか?
宮:僕はもうベンチにいたのですが、「ふざけんなよ」って思いましたよ。「審判、面白くしようとしてるでしょ?」って思っちゃうぐらい長いなって思いましたね。
前:しんどかったですね。終わり際、レフリーに「ロスタイム何分ありそうですか?」って聞いたら「6分です」と言っていたので、表示を見た時に「おいおいおい」と思いましたよ。「2分伸ばすなよ」って。
田畑:そのアディショナルタイムでは、ヒヤッとする場面もありました。ゴールポストに当たって何とかピンチを免れましたが、守り抜いて、試合終了のホイッスルを聞いた瞬間、宮さんはどうでしたか。
宮:もううれしすぎて、勝手に飛び跳ねてました。
田畑:最初に、誰と喜びを分かち合ったんですか?
宮:僕はベンチだったので、茂さん(長谷部茂利監督)の方にみんなで向かって、無茶苦茶にもみくちゃにしてました(笑)
前:僕は、頭真っ白じゃないすけど、「やっと終わったんだ」みたいな気持ちになりました。
田畑:決勝までルヴァンカップ、すごく長い戦いでしたからね。頂点に立った喜びもあれば、「ほーっ」と安堵する瞬間もあったわけですね。
◆積み上がってきた長谷部イズム
田畑:悲願のタイトルをアビスパ福岡にもたらしたわけですけど、タイトルを取ることの意義はどういうところにあると思いますか。タイトルを取ると何が変わるのか。
前:タイトル「0」から「1」に変わったことは、クラブにとってものすごく大きい意味があると思います。こうやっていろんな人に取り上げてもらって、今までアビスパってそういうクラブじゃなかったので、これから(ソフトバンク)ホークスさんみたいにクラブがなっていく大きな一歩になったんじゃないかなと思います。
田畑:ホークスも、福岡に来てすぐ優勝したチームではなく、地道に重ねていってたどり着いて、常勝軍団と言われている強さがあります。前さんは2020年のシーズンから長谷部監督とともにアビスパにやってきて「長谷部イズム」がチームに浸透していっているという感じはありますか?
前:ありますね。そして「積み上がってきているな」とも感じます。
田畑:長谷部監督の采配、指揮官としての魅力は、どんなところにありますか?
前:マネジメントもものすごく上手ですし、サッカーとしては「全員で守備する」「全員で攻撃する」「そのために何をするか」、というところと、そのために「個人の長所を生かす」ところが、茂さんのサッカーなのかなと思います。
田畑:プレーヤーとしては、やりやすい環境なんですか?
前:やりやすいですね。チーム戦術がありながら、個人の特徴を生かせるので、やっていて楽しいですし、「楽しい」っていうのが良いプレーにも繋がると思うので。
田畑:宮さん、長谷部監督の魅力、素敵なところ、尊敬するところってどんなところですか?
宮:人間としての器の大きさ、ドシっと構えていますし、たまに茶目っ気もありますし、だめなところはちゃんとだめと言いますし、芯の太さはすごく感じていて、だからこそみんなが茂さんの求心力に惹かれてついていくんだと感じています。
田畑:そのやり方でチーム一丸となって、一体となって、優勝という結果を出せたところは、大きいですね。
前:大きいですね、取る、取らないは本当に大きいと思います。
田畑:長谷部監督に先日インタビューした時に「5年でそれ(タイトル獲得)を達成したい。だから、かなり前倒しになった」って。決勝に進出した時点で、「1年早いプランだった」とおっしゃっていたんです。
◆国立で見たような光景をホームで再び

田畑:この優勝をきっかけに、アビスパ福岡の試合を見たいと思う方がきっと増えたと思うんですけど、そういう方々のためにメッセージをいただきたいと思うんですが。
宮:国立で見たような光景を「博多の森」でももう一度見たいなとすごく思っています。だからこそ、この機会に足を運んでいただいて、僕らの応援をしていただいて、優勝者としてのチームの姿をぜひ見ていただきたいなと感じていますので、ぜひ足を運んでください。よろしくお願いします。
前:リーグ戦は今年あと3試合。ホームは1試合しかないので、その試合をベスト電器スタジアムに来て見ていただきたいと思います。前節の横浜Fマリノス戦で「2万人プロジェクト」をやりました。約1万4000人という多くの観客が入りましたけど、そのリベンジを最終戦でやりたいなと選手としては思うので、満員のスタジアムにしてもらいたいなと思います。
田畑:あれだけサポーターから応援されると、ピッチでのプレーも気持ちが違うと思いますね。しかも来季は、星が入ったユニフォームに袖を通します。これからまたさらに強くなっていくこと、そしてまた更なるタイトルを獲得できるようにチームが成長していくのを応援していきたいと思いますので、ぜひ頑張ってください。今日はどうもありがとうございました。














