今年が異例な理由 一言でいうと「コロナ」だが…

――どうして例年と違う状況になっていると考えられていますか。

(城戸康年教授)一言で言えば、コロナの影響だと思います。この3年間、基本的にはインフルエンザの人はみんながご存知の通りすごく少なかったです。非常に簡単に言うと、そのとき罹っていなかった分、今罹ってるとか。あとはインフルエンザのワクチンって、毎年前年の流行を見てワクチンの予想をするんですけど、過去世界でインフルエンザが流行らなかったので、その予測が難しかったんですね。ワクチンがどの程度有効性があるのかは、今後見ていかなければならない。どうして変わったかっていうのは、一言でいうとコロナのせいとしか思えないんですが、それを分解していくと、様々な要因が考えられます。

――元厚労省の豊田真由子さんは例年と違う増え方をどう見ていますか。

(元厚労省 豊田真由子氏)やっぱり「致し方ない」っていうことだと思うんです。3年間インフルがほとんど流行っていないので、日本だけじゃなく世界的に免疫を持っていない。来たら広まっちゃうので、これがその誰かのせいとか、何か対策のせいとかではないので覚悟するしかない。

あと私、いろんな方に「流行っているので高齢者なんかは、また外出を控えた方がいいか」って聞かれるんです。そのとき思うのは、今老衰で亡くなる方がコロナ前の1.5倍に増えていて、いろんな原因があると思うんですけれど、一つには外出をみんなが自粛しちゃったことで体力低下して、免疫も落ちてっていうこともあるので、アドバイスとしては必要以上に萎縮してしまうのではなくて、ちゃんと外出をして、人とも会って、散歩もして、活動的に過ごすことで心身の健康も大事かなと思うので、怖がらせることではなくて、現実を受け止めつつ、何がいいか考えるのが大事と思います。